おおよその寿命が15年と言われているエアコンですが、古くなっても「動くから」と言って、なかなか買い替えない人は多いです。

しかし、10年以上も使い続けている古いエアコンがあるなら、そろそろ計画的に買い替えを検討した方が良いかもしれません。

最新のエアコンは、省エネ性が格段に進歩していますので、本体を新品購入したとしても、電気代の削減を考えると長期的にはお得になる場合もあるのです。

住宅で利用される電気の30~40%を占めると言われるエアコン。毎月の生活費を抑えるためにも、古いエアコンを入れ替えることは有効な手段です。

今回は、古いエアコンをお使いの方のために、

  • 最新のエアコンの仕組み
  • なぜ計画的にエアコンを入れ替える必要があるのか?
  • 節約効果は?

など、分かりやすくご説明します。




省エネの秘密:インバータ

エアコンの省エネ性について語るときに、必ず出てくる言葉が「インバータ」です。インバータエアコンという言葉はよく聞きますね。

ゆき(はてな)

「インバータ」って何ぞや?

まずは、その仕組みについて分かりやすく解説します。

インバータとは?

エアコンには

  • インバータエアコン
  • 一定速エアコン

の2種類があります。現在国内で販売されている家庭用エアコンは、すべてインバータエアコンですが、その違いは次の通りです。

インバータと一定速

つまり、0か100でしか動かないのが一定速エアコン、0から100まで能力をなめらかに変化させられるのが、インバータエアコンというわけです。

ゆき(標準)

一定速は、中途半端なところは使えないんだね!

さとし(標準)

でも、そうなると困ることがあるんだ。

車で説明すると分かりやすいのですが、止まっているか全速力か、しか選択できないと効率が悪くなります。渋滞していても燃費は悪いし、アクセル全開で走っていても燃費は悪い。機械には効率のいいポイントというのがあります。車も速度制限を守って、空いている道路をスムーズに走る方が燃費が良いですよね。

インバータと一定速(2)

人間も同じです。

全力でダッシュしたらすぐに疲れますよね。すぐに止まってしまう。そんなことをしていたら、前には進めません。でも、気持ちの良いスピードでジョギングすれば、結果的には速く、長く走れます。

一定速とインバータは「ウサギとカメ」みたいなものです。速く走ったり、止まることしかしないウサギ。勝ったのは・・・

ゆき(うれしい)

カメ!!

さとし(苦笑い)

はい、正解。

なぜ省エネになるの?

エアコンは常に100%の力で動く必要はありません。運転を始めて設定温度に達するまで、しばらくはフルパワーで動きますが、一度部屋が冷えて(暖まって)しまえば、後はゆるゆる運転で大丈夫なのです。

車を発進するときも、最初はアクセルをわりと強めに踏んで、目標の速度に達したらアクセルをじわじわと変化させながら安定させますよね。エアコンもそんなイメージです。

一定速のエアコンは、設定温度に達しているかどうか?を判断して、エアコンが「動くか」「動かないか」を選択します。言わば、目標の速度に達したらアクセルを離す、速度が落ちたらアクセルをベタ踏みする。そんな具合。環境に合わせて力を出すことがとても苦手です

インバータと一定速(3)

反対に、インバータエアコンは、必要な時に必要な量だけ冷やしたり、暖めたりすることができます。結果的に、機械にとって効率の良いポイントをたくさん使えるから、省エネになるのです。

必要な量の力しか出さないので、結果的には温度も安定します。

ゆき(うれしい)

快適さと省エネ性を両立するスゴイ仕組みなんだね!

さとし(ほっこり)

インバータエアコンが発売されたときは飛ぶように売れたそうだよ。

インバータのデメリット

では、インバータエアコンに悪い所はないのか?というと、そうではありません。

先ほど「ウサギとカメ」の話をしましたね。わざわざそんな話をしたのは理由があります。次の絵をみて下さい。

インバータと一定速(4)

詳しくは割愛しますが、インバータの仕組み上、スイッチをONしてからの立ち上がりが遅いというデメリットがあります。

古いエアコンから、最新のエアコンに替えて「前の方が効きが良かった」と不満に感じる方がよくいらっしゃいます。それは、立ち上がりが一定速エアコンに比べて、どうしてもゆるやかになってしまうからなんですね。

なんとも「ウサギとカメ」みたいな話じゃありませんか?でも勝ったのは・・・

ゆき(うれしい)

カメ!!!

さとし(怒る)

はい正解!(投げやり)

しかし、高い省エネ性と温度コントロールの精度のメリットが大きいので、広く受け入れられ、インバータエアコンが主流となる今があるのです

自宅のエアコンはどっち?

さて、あなたのご自宅のエアコンは古いですか?古いとしたら、自宅のエアコンが一定速かインバータなのか、気になりますよね。

調べたい場合はまず室内機と室外機の銘板を見てみましょう。

銘板

ここで「形名」とか「型式」と書いてある欄を見て、品番を確認します。我が家の場合は、上の通り「MSZ-SV289-W」でした。

これをインターネットで検索します!

仕様表

すると、メーカーのホームぺージに仕様表が載っていますので、その「能力」に注目。最小値と最大値が載っているということは、このエアコンは能力を変化することができるので、インバータということです。(ネットまで見なくても銘板だけで確認できる場合もあります。)

ダイキンのルームエアコンなら、

仕様表(ダイキン)

こんな具合。(0.6~2.8)kWと記載されていますね!

ちなみに能力の単位が上の2つでは「kW(キロワット)」になっていますが、お持ちのエアコンの能力単位が「kcal/h(キロカロリー)」で表示されていたら、確実に買い替え時のエアコンなので、これも判断のポイントです。

<kcalからkWへの変更>

SI(国際)単位の変更として「kcal」は1999年以降「kW」表示に統一された。
つまり「kcal」表示のエアコンは確実に20年以上経過したエアコンとなる。

仕様表を探すのは大変かもしれませんが、各社のページを分かる範囲で記載しておきますので参考にして下さい。面倒であれば、コールセンターに問い合わせても回答してもらえます。

最新エアコンの省エネ性

エアコンの運転状態は、外気温などの環境によって変化するため、古いエアコンを最新エアコンに替えるとどうなるか?を正確な数字で表すのは非常に困難です。

とは言え、何の指標もなく「エアコンを替えようか~」とはならないと思いますので、経済産業省の資料から、年式別の消費電力をグラフ化してみました。

メーカーやエアコンのグレードによって、実際の数値は変動しますが、大まかなイメージを持って頂くことはできるかと思います。

消費電力量推移
出典:経済産業省・資源エネルギー庁
※数値は、日本工業規格JIS C9612(ルームエアコンディショナ)に基づくAPFから算出
※冷暖房兼用/壁掛型/2.8kWクラス・省エネルギー型の代表機種を単純平均化

もし、20年以上前のエアコンを使っているなら、最新機種への入替で約45%(金額にして20,000円ほど)、15年前の機種からの更新だと、約15%の削減効果が期待できることになりますね!

さらに知っておいて頂きたいのは、上のグラフはあくまで新品状態での比較だということです。

image

実際には、部品の摩耗や汚れによって、古いエアコンはかなり効率が悪くなっています。購入から10年ほど経過したエアコンの消費電力は新品時に比べて5割増し、10数年を経過すればさらに激増するとも言われています。

つまり、15年も経過していれば消費電力は新品時の倍になっているかもしれない。そう仮定すると、エアコンを入替えるだけで、金額にして年間3万円ほどの電気代を削減することができるかもしれないのです。

<筆者の経験談>

アパートに20年前くらいのエアコンが設置されていて、12月の電気代が22,000円とあまりに高額だったので、大家さんにエアコンを入替えてもらいました。
入替後の1月の請求明細を見てビックリ!なんと14,000円!こんなに下がるか~と思って、今までの電気代を返して欲しくなったことがあります(笑)

エアコンの故障率

エアコンの故障率というのは、設置から7年目を過ぎたあたりから段々と高くなっていきます。

故障率の推移

10年を過ぎるといつ壊れても不思議ではありません。そういう背景もあって、メーカーの部品保有期限も各社10年くらいが相場です。

で、何が言いたいかというと、

エアコンが壊れたら困る。

ということです。何を当たり前な・・・と思うかもしれませんが、意外と普段みなさんが意識していないことなんです。

エアコンが壊れる時期というのはある程度決まっています。夏か冬です

ゆき(困る)

そりゃ、壊れてても動かさなきゃ分からないよね。

さとし(標準)

そう。
だったら、どうなると思う?

ゆき(びっくり)

みんな一緒に壊れる!

そろそろエアコン使おうかな~と思うと壊れてる、みなさん同じなんです。ですから「壊れた」と気付いたときには、工事屋さんがすでに手一杯になっていて、替えたくても替えられないという事態が起こります。

冗談抜きで、夏場は2週間~1ヶ月待ちになることも珍しくありません。

ですから、エアコンは計画的に替えましょう。でないと暑くて困るかもしれませんよ。突然の出費は辛いですよ。電気代もモッタイないですよ・・・という話になるわけですね。

まとめ

電気代の30~40%を占めるエアコンですが、多くの人の意識の中で、

  • 壊れるまで使うものだ。
  • そうそう壊れるわけがない。

と思われがちな家電です。進んで「新しいエアコンを買おう」というくらいなら、テレビや洗濯機にお金をかけようと考える方は大勢いらっしゃいます。

でも、もし古いエアコンを長くお使いになっているなら、今使っているエアコンが「金食い虫」になっていないか?一度考えてみてもいいと思います。

家電量販店に行けば、専門のアドバイザーからお話を聞くこともできるので、興味のある方はぜひ足を向けてみて下さいね!実際のエアコンの使用状況などを細かく説明すれば、より具体的なアドバイスを受けることができると思います!

それでは、また!୧꒰*´꒳`*꒱૭✧