ゆき(標準)

ちょっとスーパーまで買い物に行こうよ。

さとし(標準)

いいよー。

ゆき(怒る)

ちょっと!!
エアコン切ってよ!

さとし(うれしい)

こまめにエアコン切った方がいいなんて昔の話だよ?ちょっと出かけるくらいで切ったら、むしろ電気代がかかるんだよ。

ゆき(びっくり)

マジか!?

家族とそんなやり取りをすることはないでしょうか?

エアコンの電気代に関する節約方法は、色々と噂レベルで聞きますが、その中には間違った節約術もあるのです。具体的には

  • 24時間つけっぱなしがいい。
  • こまめに消した方がいい。

といったようなもの。今回は、そんな間違った節約術や、エアコンの正しい節約術についてお伝えしたいと思います。




「こまめにエアコン消した方が良い」は過去の話。

よく言われるのが「エアコンをこまめに消した方が良い」という話。

子供の頃、お母さんに「部屋を空けるなら、エアコンつけっぱなしにするんじゃないわよ!」と言われた方も多いのではないでしょうか?

でもそれは過去の話。

昔と今ではエアコンの仕組みが変わっています。

エアコンの仕組みの変化

今から20年以上前、私が子供の頃は「一定速エアコン」というのが主流でした。変わって今は「インバータエアコン」が主流となっています。

この2つの違いについてご説明します。

一定速とインバータ

一定速エアコンというのは、そのエアコンが持っている力の0%か100%か、どちらかしか選択できないエアコンです。変わってインバータというのは0~100%の力をなめらかに出力することができます。

車で言うと、一定速というのは、アクセルを離すか、アクセルを思いっきり踏むか、しか選択できないということです。そんな運転をしたら燃費が悪くなりますね。アクセルをじわじわと変化させながら、スムーズに走った方が燃費良く走れます。

機械というのは、ほどほどのところで使った方が「効率」が良いということで、これは車もエアコンも同じです。

一定速とインバータ(2)

昔の人が「エアコンはこまめに切りなさい」と言っていたのは、一定速エアコンの仕組みを前提としています。つまり「どうせ0%か100%しかないんだから、0%にしておいた方が電気を使わないで済むでしょ。」と、そういうことなんですね。

意識調査
出典:ダイキン工業株式会社

空調メーカーのダイキン工業が実施した意識調査では、現在でも約40%の方が「30分以内の外出でもエアコンは切った方がいい」と回答しているようですね。

しかし、現在のエアコンは昔とは違って、ものすごく賢くなっているんです。

運転直後が電気を一番使う。

そもそもエアコンは常に100%の力で動く必要はありません。

一度、部屋を設定温度まで冷やしたり暖めたりしてしまえば、あとはトロトロ運転で大丈夫なのです。これも車の発進をイメージするとよく分かります。

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車を運転していて、一番アクセルを強く踏むのは発進するときですよね。そして、目標の速度に到達したら、下り坂や上り坂といった状況に合わせて、アクセルを少し踏んだりゆるめたりする。そのとき、アクセルは発進の時よりも弱く踏んでいると思いませんか?

一度暑くなってしまった部屋は、室内の空気だけでなく壁や天井なども熱くなっているから、それを冷やすには凄くエネルギーが必要なんですね。でも、一旦冷えてしまえば、エアコンは少しだけ頑張ったり、休んだりを繰り返すだけで室温を維持できます。そのとき使っている力(電気)は、運転直後と比べればとても少ないものなんです。

消費電力イメージ

そうなると、上の図のように、こまめにオンオフの節約術がアダとなる場合も出てきます。

日中30分の不在ならつけっぱなし!

色々調べたところ、これを証明する面白い実験結果を見つけました。

使用方法での比較

日中の比較
出典:ダイキン工業株式会社

30分おきにエアコンをオンオフした場合(青)と、つけっぱなしにした場合(赤)の電気量を比較したものですが、日中(9時~18時)では、つけっぱなしにした赤ラインの方が、消費電力が低いことが一目で分かりますね。

先ほどの意識調査の結果も併せると、約40%の方がムダなエアコンのオンオフで余計な電気代を支払っている可能性があるのです!

ゆき(うれしい)

30分くらいの買い物ならエアコンを切らない方が良いんだね!

反対に、夜はつけっぱなしの方が、より電気を使ってしまうというデータもあります。

夜間の比較
出典:ダイキン工業株式会社

これは昼と夜の気温差が関係していますね。

どうして昼と夜で変わるの?

エアコンを止めて、部屋がまた暑くなったり寒くなったりしてしまうと、エアコンは運転開始と同時に、また一生懸命頑張らなくてはなりません。

冷房であれば、室内が暑くなる原因は

  • 換気による外気の侵入
  • 日差しによる赤外線/紫外線

などが大きな原因となりますが、その影響が短時間で現れるのが、外気温も高く太陽が出ている日中なのです。日中は30分もすれば、また暑くなるからエアコンは止めない方が良いということですね。

暖房の場合は?

先ほどのデータは冷房での実験ですが、ダイキンでは暖房の実験でも同様の結果を得ており、結論として「30分程度」の外出なら、エアコンはつけっぱなしの方が良いという見解のようです。

↓ちょっと見辛いですが、薄い紫の線が消費電力です。

<つけっぱなし>
つけっぱなし(暖房)

<30分おきにオンオフ>
30分おき(暖房)
出典:ダイキン工業株式会社

冷房の場合とは逆に、冬は夜間冷えやすく、外気の影響で寒くなりがちですから、こまめに切るよりはつけっぱなしの方がいいのかもしれませんね。

ただ、エアコンには外気温が低くなると、とても効率が悪くなるという特徴があります。そういう意味では、冬の夜は電気毛布などを使って、布団の中でぬくぬく過ごした方が節約になりますね。消費電力も20W程度と、エアコンの比ではないほど低いですし(^^)

「24時間つけっぱなしが良い」は嘘!

いろんな方が実験をしているようですが、「24時間つけっぱなしが得」はウソですから、信用しないようにしましょう。

エアコンは基本的に、部屋にいる時間帯だけ使うのが基本です。ずっとお部屋にいるのなら、必然的につけっぱなしになるのかもしれませんが、24時間つけっぱなしが良いわけではありません。

お得だから24時間つけるのではなくて、ずっと部屋にいるから24時間つけている ⇒ 結果的に消さない方が得、というのが正しい理解です

ここがポイント!
  • 30分くらいの外出なら、つけっぱなしの方が良い。
  • 夏の夜はこまめに消した方が良い。
  • 冬の夜は電気毛布でぬくぬくするのがおススメ!
  • 24時間つけっぱなしが得、はウソ!

スマホで外出先からオンオフ

エアコンをつけっぱなしにするのに抵抗がある方もいるかもしれません。

  • つい買物に没頭して長くなった。
  • 用事ができて帰れなくなった。

など。

そんなときには、スマホで外出先からエアコンを操作できる機種もあるので、興味のある方は家電量販店で聞いてみてくださいね!

その他の節約術

エアコンにはその他にも間違った使い方、お得な使い方があります。順番に解説していきますね。

「弱運転がお得」はウソ!

エアコンの風量を「弱」にすれば電気代がお得になると思っている方は多いようです。しかし、最近のエアコンは賢いので、風量は「自動」で運転させましょう

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弱運転をしてしまうと、部屋が設定温度になるのに時間がかかり、余計なエネルギー(電気)を使ってしまうばかりか、なかなか快適温度にならないので不快な思いをするハメになります。

また、エアコンの風がすみずみまで行き渡らずに、温度ムラができてしまいますし、その結果、エアコンは「部屋が設定温度になっていない」と認識して、一生懸命頑張ろうとしてしまいます。

適用畳数を守ったエアコンを選んでいれば、自動運転で運転しておけば、あとはエアコンが賢く働いてくれますので、エアコンを信じましょう!(^^)

扇風機やサーキュレーターなどで、空気をかき混ぜるようにするのも、温度ムラを防ぐという意味でおススメです。

設定温度を控えめにする。

設定温度を控えめにすることは、電気代の節約にとても有効です。空調メーカーの調査でも、設定温度を1℃上げる(暖房時は下げる)と、約10%の消費電力削減ができると言われています。

畳数にもよりますが、資源エネルギー庁の調査では、最新の10畳用エアコン(省エネタイプ)でおよそ年間820kWh(金額にして20,000円程度)の電気代がかかりますので、年間の電気代が2,000円以上削減できることになります。

快適に過ごすための設定温度は、

  • 冷房:26℃~28℃
  • 暖房:20℃~22℃

あたりが適正とされています。ちょっと冷やしすぎかな?暖めすぎかな?と思う方は、設定温度を見直してみて下さいね!

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暖房時は、加湿器などを利用すると、体感温度が上がり快適に過ごすことができるので、設定温度を控えめにするのが辛い方は併せて検討してみましょう(^^)冬は特に乾燥するので、お肌やのどを守るためにも加湿は重要です。

質の良い睡眠に最適な温度(暖房)は15℃~21℃とも言われていますよ(^^)

窓の断熱対策をする。

先にお話しした通り、エアコンの仕事をジャマするのは主に外気や太陽です。そして、その影響を一番受けやすいのが窓の近くです。天井・床・壁・窓のうち、窓からの侵入熱が50%近くを占めると言われるほどです。

最近の住宅では、二重サッシなどで断熱性を高めたりしていますが、そうでない場合は断熱対策をするのも効果的です。

夏の対策

夏は日光が窓を熱くしたり、室内を暖めたりしてしまうので、窓の外にすだれなどを取り付けると、日光の影響が少なくなるのでおススメです。

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冬の対策

冬は外気が窓を冷やして、それが室内に影響してしまうので、断熱用のプチプチシートを窓の内側に貼り付けると効果的です。

窓を覆うような大きいカーテンを床いっぱいまで垂らしたり、スキマテープで外気の侵入を防ぐのも効果があります。ちなみに暖色系のカーテンを使うと、体感温度が上がるとも言われているそうですよ(効果は保証しませんが・・・)。

ゆき(標準)

夏は外、冬は内と覚えておいてね!

まめにフィルタを掃除する。

フィルタ掃除は年末の大掃除で・・・という方も多いと思いますが、せめて夏や冬のシーズン前、年2回は最低限掃除しておきたいものです。

エアコンにとってフィルタの汚れは、効率を下げてしまう大敵です。10年経過したエアコンは、汚れによって新品時の5割増しの電気を使うとも言われています。

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少しの汚れであれば、掃除機で軽く吸うだけでも取れるため、日々の掃除に「エアコンのフィルタ掃除」を追加するのも、結果的にはラクになる秘訣かもしれませんね!

フィルタの奥にあるアルミフィンが汚れていても悪影響があるので、キレイにしたい場合はプロに相談するか、10年以上経つような古いエアコンであれば入れ替えることも検討してみましょう。

室外機の周りにものを置かない。

エアコンの室外機まわりを物置にしている方はいませんか?

エアコンは、室内の熱を室外へ放出したり、室外の熱を室内に取り込んだりして部屋を快適な温度にしています。

その過程で室外機でもプロペラを回して風を出しているのですが・・・この風の流れが周囲の物によって阻害されると、消費電力が大きくなってしまいます。大雪などで室外機が埋もれたりしても同じです。

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最悪の場合、エラーを出してエアコンが止まってしまうこともあるので、室外機の周りは物を置かないようにしましょう。特に室外機の前面は、風の流れをふさぐような、背の高いものを置かないようにして下さいね!

まとめ

様々なエアコンの使い方をご紹介してきましたが、エアコンは使い方によって消費電力が大きく変わる家電です。

夏や冬になると、おウチで使う電気の30~40%を占めるとも言われるエアコン。正しく使って快適に過ごしましょう!

さとし(標準)

ところで今年フィルタ掃除した?

ゆき(困る)

え(笑)あの~…

ゆき(ほっこり)

明日しようかな~って(笑)

さとし(呆れる)

・・・。

・・・それでは、また!(笑)

ここがポイント!
  • 30分くらいの外出なら、つけっぱなしの方が良い。
  • 夏の夜はこまめに消した方が良い。
  • 冬の夜は電気毛布でぬくぬくするのがおススメ!
  • 24時間つけっぱなしが得、はウソ!
  • 風量設定は「自動」がおススメ。
  • 設定温度を控えめにする。
  • 窓の断熱対策をする。
  • まめにフィルタを掃除する。
  • 室外機周りに物を置かない。